第167回芥川賞を受賞した高瀬隼子さん(34)。受賞作の『おいしいごはんが食べられますように』は、とある地方の会社を舞台に、職場でそつなく仕事をこなす二谷と、料理が上手く皆が守りたくなるような存在の芦川、仕事ができてがんばり屋の押尾の3人のままならない人間関係が、食べものを通して描かれる作品だ。作中では、ごはん=幸せ、みんなで食事をすること=幸せ、という、一般的な認識を揺さぶる描写がたびたび登場する。
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source : 週刊文春 2022年8月4日号