▶13歳で文鮮明に見初められ4回帝王切開 14人出産
▶夫の死で豹変「私が再臨のメシア」4mの彫刻像
▶嫁イビリ 高級デパートで嫁には暗い色のドレス

 2020年9月28日、旧統一教会(現世界平和統一家庭連合)が本部を置く韓国・清平。この日、大勢の幹部信者らが集まる重要な式典が開かれていた。

細田議長も礼賛した韓氏

 護衛に両手を引かれ、歩いてきたのは、耳に宝玉を提げた高齢の女。司会者が「ハイライトであります」と促すと、女は目の前に置かれたボタンを押した。

 4000個の風船が一斉に空へと放たれ、構造物を覆う布がはぎ取られていく。姿を現したのは、その女を模した巨大な白亜の像。高さ4.3メートルに及ぶ「韓鶴子像」だった――。

 統一教会の教祖・文鮮明氏(享年92)の妻だった韓鶴子総裁(79)。自民党の山本朋広衆院議員からは「マザームーン(文(ムン)のお母様の意とされる)」と讃えられるなど、今では教団の“女帝”として君臨している。

夫で教祖の文鮮明氏

 そんな韓氏は公式の経歴によれば、1943年、平安南道安州に誕生。クリスチャンだった母と祖母に厳格に育てられた一方、父とは幼少時に生き別れたとされている。

 最初の転機は13歳。母が55年12月に統一教会に入信し、翌56年、ソウルの教団本部で文氏と初めて出会ったのだ。母が韓氏を紹介すると、当時36歳の文氏は年端も行かぬ少女を見てこう口走った。

「こんなにかわいい娘がいたんだね」

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source : 週刊文春 2022年8月18日・25日号