今、気候変動の影響で四季がなくなってきていると言われていますけれど、季語を知っているだけで、より鮮やかに四季に思いを馳せられる――。私にとって俳句は、そんなふうに“季節”を楽しむものなんです。
実は私は、歳時記を読むのが好き。足早に過ぎていく日々がもったいないと思ったとき、無意識にパラパラとめくってしまいます。歳時記を読むことで、時をちょっと止めたい……そんな気持ちなのでしょう。植物や動物、暮らしにまつわるものなど、意外といろんなものが季語になっていることに驚きます。
最近は「ポンポンダリア」という季語を発見しました。ご存知ですか? 夏の終わりに咲く花だそうです。歳時記を開かなかったら、おそらく一生知り得なかったと思うと、なんだか得した気分になるんですよね。
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source : 週刊文春 2022年8月18日・25日号