11月27日、九州場所千秋楽。身長169cmの力士が尻もちをつくと、客席から大きなため息が漏れた。敗れた力士は幕内・照強(27)。この取組が注目を集めたのは、彼が15戦全敗で場所を終えたからだ。
「幕内力士が初日から15連敗したのは31年ぶりで史上5人目の珍記録。休場せず15日間土俵を務め続けたのは、ある意味立派ですが……」(相撲担当記者)
阪神・淡路大震災が発生した1995年1月17日に淡路島で生まれた照強。伊勢ヶ濱親方(元横綱・旭富士)にスカウトされて15歳で入門し、2010年春場所で初土俵を踏んだ。
小兵ながら力強い押し相撲が特徴の人気者。
「お調子者でよく喋る。オンラインゲームやサッカー観戦が趣味。不調の原因はどうやら持病の糖尿病の悪化。場所前はろくに稽古もできなかったそう」(同前)
そんなお喋りの照強が、秘密にしていることがある。
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source : 週刊文春 2022年12月15日号