閉経後に女性ホルモンが減少する高齢女性は、男性よりも骨折リスクが高い。何もしなければ、骨はもろくなる一方である。そこで、取り入れたいのは、階段の上り下りだ。諏訪中央病院の鎌田實名誉院長が言う。

「70代半ばまでは、上り階段での運動が重要です。手すりを使ってよいので、ベタ足で足の裏全体を使うように心がけて欲しい」

　ただ70代後半以降の高齢者は、トレーニングを変える必要がある。

「超高齢者は激しい運動をすると心臓に負担がかかり心筋梗塞などの危険が生じる。そこで75歳を過ぎたら階段を上るのではなく、ゆっくり下りることを重視して欲しい。慣れるまでは手すりを使ってください。初詣に行く際、なだらかな坂道があればそちらから上へあがり、お詣りをした帰りに、階段を使ってみるのもいい。階段が急な時は、無理せずに」（同前）

　さらに骨以外に、胃腸を鍛える事にもつながると鎌田名誉院長は続ける。

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