若い頃から溜め込んだ服でパンパンになったクローゼット。実は定年退職を機にスッキリ整理することができる。小誌で「似合う服だけ着ていたい」を連載中のパーソナルスタイリスト霜鳥さんに、ポイントを教えてもらった。
人がファッションに悩むタイミングは「肩書き」や「属性」が変わったとき。2万人以上のスタイリングを手がけ、さまざまな人のクローゼットを見てきた霜鳥まき子さんはそう語る。
そこで連載の特別編として、会社を退職したらどのようにクローゼットを整理し、何を着て過ごせばいいのかを指南してもらった。
まずは男性から。定年後は、スーツを脱いだあと何を着ればいいのか悩むことが多いだろう。
「会社にお勤めしている方は、肩書きにあわせて服を着るのが一般的です。退職前はそれなりに貫禄の出るスーツスタイルが基本で、それさえ着ていれば安心。ファッションについて考える機会がなかった人も多いでしょう」
定年後は「ずっとジャージでいい」とか、「ゴルフをやっているからその服を普段着に転用する」という人もいるが、
「そうすると今までずっと私服を着てきて、ある意味訓練されてきた奥様と並んだときに釣り合いが取れないんですね。奥様から『夫の服をどうにかしてくれませんか』という形で、私にご依頼をいただくことが多いです」
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source : 週刊文春 2023年1月5日・12日号