「ラジオドラマと西田敏行さん」|竹下景子

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「週刊文春」編集部
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『日曜名作座』は51年。後番組の『新日曜名作座』は15年。新旧の名優によって送り続けられるラジオドラマの魅力を、竹下景子さんが語る。

 

(たけしたけいこ 1953年愛知県生まれ。73年、NHK銀河テレビ小説『波の塔』で本格デビュー。映画『男はつらいよ』でマドンナ役を3度務め、『学校』(93)では日本アカデミー賞優秀助演女優賞受賞。2007年、舞台『朝焼けのマンハッタン』『海と日傘』で紀伊國屋演劇賞個人賞受賞。)

 

 ほんとうにね、びっくりしました。NHKラジオ第一で『新日曜名作座』(毎週日曜19時20分~)の語りを2008年から担当させていただいて、もう15年になるんですね。

 お話を頂戴したときの気持ちはよく憶えていますよ。まずは“どうしよう……”でした。ラジオドラマの経験がありませんでしたから。どこまでできるのか未知数で、自信はなかったんです。

 1957年から51年続いた前身の番組『日曜名作座』は、俳優の森繁久彌さんと加藤道子さんが語りを務めておられました。おふたりともラジオ、テレビと日本の放送の創成期から活躍してこられた方です。森繁さんはもう、演技、語り口が自在で。ほんとうに森繁節なんです。そこに加藤さんの柔らかく、時に凜としたお声がバランスよくて、情感たっぷりのドラマが流れていたんですね。「あぁ、大変な番組だな」ということを感じていました。

『日曜名作座』の収録風景

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source : 週刊文春 2023年1月5日・12日号

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