iPhoneの製造販売を行う米アップルの日本法人アップルジャパンの幹部が昨年末、従業員の前でスマホの転売を事実上、容認していると受け取れる発言をしていたことが「週刊文春」の取材でわかった。発言の動画を入手した。

 アップルの業績は近年、絶好調だ。昨年度の第4四半期には過去最高の901億ドル(約13兆1000億円)の売上を記録。全世界でも特に日本市場は大きな収益の柱となっている。

©時事通信社

 そんなアップルジャパンをめぐっては、昨年12月27日、東京国税局から130億円もの消費税を追徴課税されていたことを各社が一斉に報じた。その理由は、主に中国人ら外国人によるiPhoneの“転売目的の免税購入”だ。

「今回の追徴課税で売上の相当部分が“転売目的の購入”だったことが判明したのです。消費税法では、外国人が日常品や土産物を購入する場合は免税が認められますが、転売目的は課税対象。今回、アップルは免税の要件を満たさない転売目的などの不適切な取引が2年間で約1400億円分あったと指摘されました」(社会部記者)

 スマホ業界では、近年、端末を転売して利ざやを稼ぐ“転売ヤー”の存在が社会問題化している。そんな中、日本市場で大きな存在感を示すアップルにも行政のメスが入ったのだ。

 ところが――。アップルストア従業員が明かす。

「(店舗で行われているのは)明らかに組織的転売なのに、アップルは手を打たないのです」

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source : 週刊文春 2023年1月26日号