と、飛んでる……!
美しいフォームで天駆けるのはエンジェル、ではなく、女子陸上界の新ヒロイン、岡山・津山市立鶴山中3年生のドルーリー朱瑛里だ。
1月15日の全国都道府県対抗女子駅伝で岡山県代表として三区(3キロ)を走り、9分02秒の区間新。驚異の17人抜きを披露し、一躍全国区の注目を集めたドルーリー。続く29日に、地元で行われた「晴れの国 岡山」駅伝に津山市代表として出場すると、沿道には彼女を見ようと多くの観客が集まった。左の写真はそのレース前、準備する彼女を捉えた1枚である。
カナダ人の父と日本人の母を持つ彼女。その走りには、中学生らしからぬ特長があるという。
「何よりもまず、フォームがダイナミックです。157センチとそれほど身長はないものの、腰高でストライドが大きく、腕の振りも大きい。それでいて頭は全く上下動せず、安定感が抜群です。陸上解説者などからは“理想的”な走りという声もあがっていました」(陸上競技担当スポーツライター)
さらに驚くべきは、そんな理想のフォームを、独自の練習で身につけたことだ。
「所属する中学の陸上部は、彼女を入れて女子部員は3名。練習メニューはSNSなどを参考に自分たちで考え、フォームのチェックも自分たちで撮影した動画を見ながら、試行錯誤しつつ直していると語っています」(同前)
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source : 週刊文春 2023年2月9日号