水産庁によると、漁業に従事している女性の割合は約14%。船を操って、多種多様な魚を水揚げする彼女たちの目標とは
熊谷典子さん(岩手・大船渡)|県庁職員から漁師の道へ海の変化に真摯に対応
岩手県花巻市の大迫町という山しかないところで育ちました。公務員を目指して、山形大学の法経政策学科に進学。東日本大震災が起きたのは1年生の時でした。岩手県庁に就職し、初任地の大船渡で初めて海と出合ったんです。地域振興や復興支援に携わるうちに、漁師さんにどっぷり浸かってしまって。週末にホタテの養殖や漁を手伝うようになり、価値観がガラッと変わりました。単純に魚を獲って、売って、お金にすることにやり甲斐を感じたのが一番かな。県庁を4年で辞めて、三陸町綾里の水産会社に就職したんです。
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source : 週刊文春 2023年2月16日号