古代の人々のDNA解析によって、人類の進化の歴史を紐解き、昨年ノーベル賞を受賞したペーボ博士。難解な研究の話をされながらも、その語り口はどこまでも穏やか。どんな質問にも答えて下さる真摯な姿にアガワも感激。
(1955年生まれ。スウェーデン出身。古遺伝学者。ウプサラ大学で博士号を取得後、90年、ミュンヘン大学教授に就任。97年にマックス・プランク進化人類学研究所の所長に就任。2020年5月からは沖縄科学技術大学院大学(OIST)の教授も務める。22年ノーベル生理学・医学賞を受賞。)
阿川 この度は、ノーベル生理学・医学賞のご受賞おめでとうございます!
ペーボ ありがとうございます。まったく期待も予想もしていなかったので、一報を聞いた時は、ほんとなのか!? という思いでした。本当に素晴らしい、驚くべき経験ができました。
阿川 博士はスウェーデン生まれでいらっしゃるんですよね。母国で行われた授賞式に参加されて、どんなお気持ちになりました?
ペーボ すごく感動しましたし、実は私の父(生化学者のスネ・べリストローム氏)も、40年前に同じ生理学・医学部門でノーベル賞を共同受賞しているんです。だから、とても不思議な気持ちにもなって。
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source : 週刊文春 2023年3月2日号