小誌だけが知っている ジャニー喜多川「絶体絶命」

「週刊文春」編集部

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 3月18日、イギリス国営放送「BBC Two」のゴールデンタイムで放送された1時間の番組が日本を含めた全世界向けの「BBCワールドニュース」で放送される。タイトルは、「Predator : The Secret Scandal of J-Pop(J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル)」。取り上げられたのは、ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏(2019年死去、享年87)によるジャニーズJr.たちへの性加害問題である。

 

 日本ではずっと黙殺され続けてきたジャニー氏による性加害問題。唯一、正面から取り上げたのが「週刊文春」だった。小誌は1999年10月から14週にわたってキャンペーン報道を展開。被害を受けたジュニアたちの告発をもとにジャニー氏による性的虐待の実態を明るみに出した。
 

 キャンペーン報道が始まった直後の99年11月、ジャニー氏と事務所は小社・文藝春秋を名誉毀損で提訴。2002年3月の東京地裁判決は、主要な9つの争点のうち、ジャニー喜多川氏の「性加害」ほか5件の真実性・相当性を否定。小社にジャニー喜多川氏へ440万円、ジャニーズ事務所へ440万円の支払いを命じた。


 双方が控訴して迎えた03年7月の高裁判決は一転、東京地裁判決が認めなかったジャニー喜多川氏による「性加害」の真実性を認めた。ただしジュニアらが日常的に飲酒、喫煙をしていること、ジュニア4人が起こした万引き事件をジャニーズ事務所とテレビ局が封印したこと、所属タレントが冷遇されていること等については、一審に続いて真実性・相当性を認めず、小社にジャニー喜多川氏へ60万円、ジャニーズ事務所へ60万円の支払いを命じる判決を下した。ジャニー喜多川氏とジャニーズ事務所は、高裁判決を不服として上告したが、最高裁はこれを受理せず、04年2月に高裁判決が確定した。 

 

 今回、BBCは番組制作にあたり、当時小誌で取材を担当した記者らを複数取材。その上で被害を受けた元ジュニアたちにインタビューを試みた。番組が大きな反響を呼び、今回の全世界配信が決定したという。

 

 ジャニーズJr.への性加害が世界に注目される発端となった小誌のキャンペーン報道。その中より、ジャニー氏の性的虐待について報じた記事をアーカイブ公開する。
 

※記事の本文には今日的に不適切な表現が含まれておりますが、資料としての価値を鑑みて当時のまま掲載しています
※プライバシー保護などの観点から本文やタイトルなど一部編集をしている場合があります

 ジャニー喜多川氏のホモ・セクハラはどれほどの罪になるのか? 多くの法律専門家は、刑事・民事双方で罪に問えると断言する。しかも法廷では、少年のプライバシーは保護され、密室での行為は被害者の立場こそが尊重される。ジャニー氏の立場は危ういのだ。(初出:1999年12月9日号「週刊文春」 年齢・肩書き等は掲載当時のまま)

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 80年代に活躍したジャニーズ事務所OBが、ジャニー喜多川社長(本名・喜多川擴=68)のセクハラ行為に悩まされた経緯を語る。

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source : 週刊文春 1999年12月9日号

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