政府の方針により、3月13日よりマスクの着用が個人の判断に委ねられるようになった。長く我慢が続いたマスクありきの生活だが、ついに一区切りついた感がある。

 否が応でも思い出す3年前。いつも薬局でマスクを探し回っていた。値段が高いからか、加湿タイプの濡れマスクはあるが不織布は手に入らない。手持ちのマスクが尽きる日に震えながら毎日を過ごしたものだ。

 そんなある日、大量のマスクが将棋ファンから送られてきたことがあった。あれは嬉しかったなあ……。

 将棋界でも政府のマスク着用緩和の方針を受け、2022年2月から施行されていた臨時規定(対局中の棋士・女流棋士が一時的なケースを除いてマスクを着用しなければいけない等)を廃止。対局時のマスク着用は個人の任意、または推奨へと変わった。以前の状態に戻りつつあると思うと実に感慨深い。

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source : 週刊文春 2023年3月23日号