涙が溢れたケアマネの一言

短期集中連載「介護の闇」最終回

甚野 博則
ニュース 社会 働き方 ヘルス

 介護保険の不正請求や劣悪な労働環境、給料未払いに、ケアマネによる横領事件……介護業界に巣くう様々な「闇」を現地取材と生の声で描いてきた連載も最終回。深い闇を覗き込んだ末に筆者が見つけた一筋の光とは――。

 介護の世界は「謎」と「闇」ばかり――。取材を重ねる度に、そう思っていた。

 昨年6月から始まった連載「介護の謎」。一昨年6月、パーキンソン病を患っている母親が実家の階段から転落したことで、突然、私に「親の介護」という問題が突きつけられた。母親が「要介護4」に認定されたと聞かされても、介護の知識が全く無い私は、それが何を意味しているのかさえわからなかった。複雑な介護の仕組みについて取材のように資料を調べ、関係者から話を聞きながら紐解いていく過程を記したのが「介護の謎」だ。

 

 その連載の中で、母親に続いて父親も「要支援2」に認定されたことや、両親が私の家で一時的に同居することになった現状にも触れた。実はその後、両親は東京郊外の自宅に戻り、再び夫婦だけの生活が始まっている。

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source : 週刊文春 2023年3月30日号

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