イジメ、ネグレクト、虐待…壱岐島17歳「自死少年」の過酷人生

「週刊文春」編集部
ニュース 社会

「お前、親どこにおるん?」

 

 中学校の教室で、クラスメイトからそう聞かれた離島留学生の少年は、無表情でポツリと答えた。

 

「知らないです」――。

 長崎県の離島、壱岐島(いきのしま)で3月1日に行方不明になった長崎県立壱岐高校2年の椎名隼都(はやと)君(17)。3月20日、壱岐島から南西約4キロに位置する原島で、遺体となって発見された。

「目立った外傷はなく、警察は自殺の可能性が高いと見ている」(捜査関係者)

亡くなった椎名君(高校の部活の集合写真より)

 椎名君は壱岐市が管轄する「いきっこ留学制度」を利用し、中学2年の9月に壱岐市の中学に転入。里親のAさん宅で生活しながら、中学、高校に通っていた。

 小誌はこれまで2週にわたり、里親の椎名君への虐待疑惑を報道。椎名君はなぜ、親元を離れて壱岐島で暮らし、命を失わなければならなかったのだろうか。

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source : 週刊文春 2023年4月13日号

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