革ジャンにリーゼント姿で歌い、青年たちを中心に熱狂的に支持されたバンド、キャロル。1975年4月に日比谷の野外音楽堂で行われた解散ライブなど様々な伝説を誇る。ギタリストの内海利勝氏が、当時の秘話を明かす。
取材・構成 後藤匡宏
(うちうみとしかつ/1953年、神奈川県生まれ。72年、「キャロル」にリードギター/ボーカルで加入。キャロルとしてオリジナルアルバム5枚をリリースし、75年に解散。その後、ソロ活動をスタート。最新のソロアルバムは『mujun』。5月5日、原宿クロコダイルで、BACA BACCA(長洲辰三、新井武士、松本照夫)として松本・内海のダブルバースデーライブを開催。)
「ギターうまいらしいね?」
ある日、マッシュルームカットでバミューダパンツ姿の、疲れた感じのオッサンが突然話しかけてきたんです。1972年の6月だったかな。それが永ちゃん(矢沢永吉)との最初の出会いでした。
通っていた大学から横須賀線に乗って帰ってきて、鎌倉駅で降りたときでしたね。そこで友だちにバッタリ会ったんですけど、たまたま彼と一緒にいたのが永ちゃんだった。
初回登録は初月300円で
この続きが読めます。
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
source : 週刊文春 2023年5月4日・11日号