「信無くば立たず」。安倍晋三首相に小泉純一郎元首相は、政治の要諦をこう説いたという。ねじ曲げられた行政の数々が明るみに出て、安倍政権は信頼を失いつつある。最高権力者として、あるいはその妻として、なぜ彼らは自らを律することができなかったのか。

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 3月9日夜7時、世界中のセレブが集まるダイニングバー「bills銀座」。この日、宝石箱をイメージしたというラグジュアリーな空間で、大手PR会社副社長の誕生日パーティが盛大に開かれていた。会場に姿を見せたのは、真矢ミキや神田うの、中田英寿、別所哲也ら大勢の有名人。そうした中、一人の女性に視線が注がれていたという。

セレブパーティの常連。左から中田英寿、真矢ミキ、神田うの

 安倍昭恵夫人である。

「昭恵さんが来ることは知らされていましたが、こういう日だからまさか来られるとは思わなかった。でも、落ち込んでいる様子もなく、知り合いの人たちとにこやかに挨拶していました」

 参加者の一人がそう思うのも無理はない。実は、この日の昼頃、世間を震撼させるニュースが報じられていたからだ。

「森友学園との国有地売買交渉に携わっていた近畿財務局職員のAさんの自殺です。Aさんは森友問題への対応で精神的に追い込まれ、遺書を残して7日に自ら死を選びました」(社会部記者)

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source : 週刊文春 2018年3月29日号