浮かび上がる加害の罪深さ。そして40年にわたって性加害を許してきた事務所の責任と“心のケア”の欺瞞。
英公共放送BBCが、ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏の性加害問題を報道してから、既に4カ月近くが経った。
ようやく今年5月、ジャニーズ事務所が対応策の1つとして打ち出したのが、元環境大臣で心療内科医の鴨下一郎氏監修の「心のケア相談窓口」の設置だ。
〈すべてのタレントへの心のケアが最重要〉
そう謳ってスタートしたが、問題は山積みだ。「心のケア相談窓口」に連絡した、元ジャニーズJr.で、ジャニー氏から性被害を受けた中村一也氏(36)が言う。
「まずメールをしてから、公認心理師と電話で相談するまで2週間かかりました」
相談のシステムにも懸念点がある。
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source : 週刊文春 2023年7月13日号