「高島さんの自殺は起こるべくして起こった事件。その背景には、モーレツな働き方を求める具英成(えいせい)院長の存在があります」(若手職員)

 

 昨年5月に兵庫県神戸市の基幹病院「甲南医療センター」に勤務していた医師の高島晨伍(しんご)さん(当時26)が自殺し、西宮労働基準監督署が労災認定した事件。編集部には職員から続々と告発が――。

高島さんの遺影を手にする母親の淳子さん ©️共同通信

「週刊文春」では、8月19日配信のオンライン記事で、今年3月3日に行われた高島さんの自殺に関する職員向け説明会の音声データについて報道。そこで具院長らは、高島さんの残業時間の具体的な時間を明かさずに「(高島さんの)業務量は多いとは言えない」などと話していた。また、8月21日配信のオンライン記事では、高島さんの自殺後、病院が作成した内部資料「医師の時間外労働と自己研鑽についての取り扱い指針〈院外持出厳禁〉」について報道。病院側が、新薬に関する勉強など様々な‶業務”を「自己研鑽」「業務外」と位置付けていることを示す内容だった。

 さらに、「週刊文春」8月23日発売号では、高島さんの実兄・Aさんが取材に応じ、亡くなる直前の弟の様子や、遺族感情を逆撫でするような葬儀での具院長の発言などについて語っている。

高島さんに課せられていたもう1つの“業務”

 一連の報道を受け、甲南医療センターの職員からは数多くの告発が寄せられた。

 冒頭の若手職員が明かす。

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source : 週刊文春