「弟の葬儀の日、弔問に来た具(英成)〔ぐ・えいせい〕院長と直接話をしたんです。私はただ何が起きたのか知りたかった。ところが、院長からは……」
小誌の取材にそう話すのは、昨年5月17日に自殺した「甲南医療センター」(神戸市)の医師、高島晨伍(しんご)さん(当時26)の実兄で、自らも医師のAさんだ。
地元記者が解説する。
「高島さんの自殺は月200時間超の時間外労働による精神疾患が原因だとして、西宮労働基準監督署が労災認定しています。一方、具院長らは会見で『過重な労働を付加していた認識はない』と主張し、高島さんが自己申告していた残業時間は30時間ほどと明かした。労基が認定した時間外労働には、業務ではない自己のスキルアップを図る『自己研鑽』の時間が含まれていると釈明したのです」
実際はどうだったのか。在りし日の弟について、Aさんが振り返る。
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source : 週刊文春 2023年8月31日号