「一緒に逮捕された男をニュースで見ましたが、その男は確かに青木さんの家によく来ていました。普段は青木さんは一人暮らしなのですが、その男が来た時だけは、翌日に男物の下着が干されていて……」(近隣住民)
10月7日、警視庁は殺人と建造物侵入容疑で、千葉県鎌ケ谷市の霊園開発会社「鵠祥堂(こくしょうどう)」代表の斎藤竜太容疑者(50)と同社取締役の青木淳子容疑者(63)を逮捕した。容疑は今年7月23日、東京都足立区の室町時代から続く古刹「源証寺」で、住職の大谷忍昌さん(当時70)を練炭で殺害したというものだが、世間を驚かせたのがその手口だった。
「敷地内の地下にある納骨堂に28個の火の付いた練炭が置かれていたんです。練炭に気付いた大谷さんは、取り出そうと地下に降り、一酸化炭素中毒で倒れてそのまま亡くなった。さらに両容疑者は、敷地内の焼却炉にガソリン入りの500mlのペットボトル十数本も仕込んでいた。もし焼却炉を使ったら爆発していたでしょう。納骨堂内の確認と焼却炉の使用は大谷さんのルーティーンです。両容疑者はこれに目をつけ、二段構えで確実に殺害しようとしていたと見られます」(警視庁担当記者)
鵠祥堂はステンドグラスを使用した従来のイメージとは異なる墓石などをセールスポイントとしていた。源証寺からは2020年3月以降、霊園や墓石の管理業務を請け負っていたが、
「墓石の販売対象を在来仏教限定にしたかった大谷さん側と、他の宗派にも広げようとした鵠祥堂側とで方針が対立。大谷さんは鵠祥堂を『出禁』にして、両者は決裂状態でした」(同前)
周到な殺害計画を立てた両容疑者。だが2人は、ただの「社長と役員」という関係ではなかったという。捜査関係者が明かす。
「実は2人は、不倫関係にありました」
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source : 週刊文春 2023年10月19日号