人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。

 問題の先送りよりもよろしくないのは、ビデオの早送りだと思っている。

 昔はどんなに長ったらしい導入部であってもただただ、本番が始まるのを待っていたものだ(ここで言う“本番”とは、楽しみにしているシーン)。

 怪獣映画であれば、怪獣が登場、大暴れするシーン。ポルノ映画であれば、濡れ場などのことである。

 取り分け初期の怪獣ものと、団鬼六ものは“お楽しみはまだまだこれからだ”と観る者をジラしてきたものである。ちなみに団鬼六ものとは、日活ロマンポルノに於ける団さん原作のSM路線作品。僕はある意味、それも特撮映画だったと思っている。

初回登録は初月300円で
この続きが読めます。

有料会員になると、
全ての記事が読み放題
コメント機能も使えます

  • 月額プラン

    1カ月更新

    2,200円/月

    初回登録は初月300円

  • 年額プラン

    22,000円一括払い・1年更新

    1,833円/月

週刊文春 電子版 PREMIUMMEMBERSHIP 第1期募集中 詳しくはこちら

※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。

有料会員になると…

スクープを毎日配信!

  • スクープ記事をいち早く読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
  • 解説番組が視聴できる
  • 会員限定ニュースレターが読める
有料会員についてもっと詳しく見る
  • 0

  • 0

  • 2

source : 週刊文春 2023年12月7日号