「こんな資料見たことない」「この参考文献、どうやって探してきたんだろう?」
コロナ禍に見舞われていた2021年。学習院大学文学部日本語日本文学科(日文)の必修科目を履修する学生の間で、ある同級生が作成した資料が話題を集めた。天皇家の長女・愛子さま(22)である。
天皇皇后は1月23日、都内で、正倉院宝物の模造品を展示した企画展を鑑賞された。当日、案内をした正倉院事務所長の飯田剛彦氏(55)が語る。
「両陛下は5本の弦を持つ琵琶『螺鈿紫檀五絃琵琶(らでんしたんのごげんびわ)』の模造品を熱心に鑑賞された。現在流通している琵琶の大部分は四弦で、五弦の琵琶は平安時代に廃れてしまい、正倉院に保存されているのが当時のものとしては世界唯一の五弦の琵琶とされます。陛下は『どうして廃れてしまったのか』とお尋ねになりました。雅子さまのご関心も同じようなところにありましたね。ガラス製の小さな飾りである『瑠璃魚形(るりのうおがた)』もご覧になり、『昔の貴族はおしゃれとして腰からぶら下げていた』と説明すると、両陛下は『それは面白い』と仰っていました」
晴れやかな笑顔を見せた天皇皇后。その前日に宮内庁が発表した愛子さまの日本赤十字社へのご就職内定も、ご一家にとって明るいニュースだったに違いない。
3月に卒業を迎える愛子さま。昨年末には「中世の和歌」をテーマに卒業論文を提出、1月20日には卒業筆記試験を受験された。
「試験は4科目で計90分。変体仮名や日本語学、古文解釈など7科目から4科目を選んで解答する仕組みです。点数が悪ければ追加課題となりますが、これまでの授業内容についての基礎的な知識を問うもので、それほど難易度の高い試験ではありません」(学習院関係者)
大学2年まではコロナ禍ということもあって、大学には通わず、授業はすべてオンラインで臨まれた愛子さま。同学年で、同学科に所属するAさんが当時を振り返る。
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source : 週刊文春 2024年2月15日号