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春から夏に向けて買うべき一着がわかる シーズン別ビジネスGUIDE

「週刊文春」編集部
ライフ ファッション

 本格的な冬も終わり、季節の変わり目となる3月から6月にかけてスーツも徐々に衣替えを行いたい。とくに近年は異常気象の影響で4月でも真夏日を記録するなど、今年も暑さが早い時期から始まると予想されるだけに、月別で準備の目安となる&最適な一着を指南しよう。

 

Photograph:Shoichi Muramoto(BYTHEWAY)  Styling:Tatsuhito Yonamine

Editorial:Kunihiko Kaneko  Design:ANAGUMA 

3月〜4月

 新年度の始まり、もしくは卒入園や卒入学といったセレモニーが多いこの時期。仕事でもハレの日にも兼用できるスーツを選ぶなら、やはり派手になりすぎない定番色で、カチッとしたフォーマルな印象かつ落ち着きある装いを。

クラシックなスタイルと柄にモダンなシルエットが融合

 

Dunhill|ダンヒル

 紳士のステータスとして昔も今も変わらず人気を誇るダンヒルの新作は、英国らしい伝統と品格を生地使いと柄で表現。ウールカシミヤを贅沢に使用し、加えてヘリンボーン柄で落ち着きと貫禄のある雰囲気を醸し出している。さらにストライプのキュプラ素材の袖裏地や、さり気ないブランドロゴ入りホーンボタンなど、ダンヒルらしいエレガントさを随所に感じさせてくれる。合わせるVゾーンは誠実な印象と程よく上品な華やかさを感じさせる小紋タイで。ジャケット¥386,100、シャツ¥75,900、タイ¥30,800、セットアップパンツ¥126,500、靴¥244,200/以上ダンヒル(ダンヒル☎0800-000-0835) その他スタイリスト私物

最高級生地とモダンな柄は麻布テーラーだからこそ叶う

 

Azabu Tailor|麻布テーラー

 世界の名だたるブランドに生地を供給する名門ロロ・ピアーナの中でも、とくに艶やかな光沢感となめらかな素材感が特徴の最高級生地“AUSTRALIS”を使用。その生地をベースに英国の伝統柄であるウィンドウ・ペンで別注したスペシャルな一着は、最高品質の原毛だからこそ出せる色合いと繊細な柄が相まった、一目で上質とわかる仕上がりに。同系色でまとめたⅤゾーンは、トーンに程よい違いを加えるのがポイントだ。ダブルブレストスーツ[オーダー価格]¥141,350、シャツ¥17,050、タイ¥9,350、チーフ¥1,650/以上麻布テーラー(メルボメンズウェアー☎06-7662-5476) 靴¥88,000/クロケット&ジョーンズ(シップス 銀座店☎03-3564-5547)

長きに渡って培ったノウハウをオリジナルブランドで表現!

 

NOME GOTAIRIKU|ノーム ゴタイリク

 ビジネスの大事な商談やハレの日のイベントなど、ここぞの時にビシッとした佇まいで差をつけるなら、正統なスリーピースもあり。素材は世界三大毛織物の産地として知られる尾州で創業し、100年以上の歴史を誇る老舗“山栄毛織”の生地を使用。そんな魅力溢れる素材を美シルエットかつ立体的なパターンで仕立てたスーツは、重厚でありながら軽やかな着心地でシーンを問わず活躍する。スリーピーススーツ¥135,300〜、チーフ¥4,950/以上ノーム ゴタイリク シャツ¥49,500/アヴィーノ・ラボラトリオ・ナポレターノ タイ¥17,600/ステファノカウ(伊勢丹新宿店☎03-3352-1111) 靴¥94,600/三陽山長(三陽山長 日本橋高島屋S.C.店☎03-6281-9857)

5月〜

 5月に入ると一気に暖気が流れ込み、昨年は真夏並みの暑さを記録する場所が続出するなど、初夏へ突入。また環境省が定めるクールビズも5月1日から。この時期は軽装かつ機能素材に頼りたい。

ジャージー素材とは思えないラクなのにキチンと見え!

 

MACKINTOSH LONDON |マッキントッシュ ロンドン

 ウールトロピカル調の生地を、国内莫大小の特殊なハイゲージジャカードにて超度詰に編み立てる事で、布帛さながらのコンパクト感、軽さとジャージー本来のストレッチ性も完備。リラックスしながらもキチンと感を兼ね備えたセットアップだ。汗や汚れなども気軽に手洗い洗濯可能。ジャケット¥74,800、バンドカラーシャツ¥33,000、セットアップパンツ¥36,300/以上マッキントッシュ ロンドン(SANYO SHOKAI カスタマーサポート☎0120-340-460) 靴¥94,600/三陽山長(三陽山長 日本橋高島屋S.C.店☎03-6281-9857) その他スタイリスト私物

優しい着心地と快適な機能性。使い勝手のよさを求めるなら!

 

LARDINI|ラルディーニ

 伸縮性に優れた生地を使い、軽量仕立てのジャケットとバックウエストがゴム仕様となったパンツを組み合わせた、同ブランドで人気を博す“EASY WEAR”シリーズのスーツ。通気性もよく快適な着心地はもちろん、ベルトループ付きでビジネスシーンのスラックスとしても問題なく穿くことができる。またシワになりづらく畳んで収納もできるため、出張などでも重宝する汎用性の高さは随一! スーツ¥242,000/ラルディーニ(トヨダトレーディング プレスルーム☎03-5350-5567) 

かっちりした見た目に反したストレスフリーな着心地が魅力

 

TAGLIATORE|タリアトーレ

 絶妙に下げられた4ボタン(下ひとつ掛け)ダブルのジャケットはポイントが下がって映り、緩やかなウエストシェイプと深すぎない前合わせにより、前開きでもだらしなく見えることはなし。襟、肩、バスト部分以外は一枚仕立てゆえ、着心地も軽快。加えてパンツはイージー仕様でラクに穿くことができるのも嬉しい限り。またカジュアルなウエスト回りに対し、細身かつテーパードを利かせることで、シャープな美シルエットも獲得。スーツ¥154,000/タリアトーレ(トレメッツォ☎03-5464-1158)

6月〜

 梅雨入りから湿度が高い不快な時期が続き、明けるといよいよ夏本番に。そこで出番となるのがポロシャツ。カジュアルになりすぎず、ビジネスシーンでも抜かりのないキチンと感を持つアイテムを選びたい。

ドレス要素が詰まったポロでエレガントに着こなしたい

 

LACOSTE|ラコステ

 ポロシャツといえば外せない、王道中の王道ブランド、ラコステ。伸縮性のあるピケ素材を使った、動きやすさ&着心地のよさはもはや説明不要かと。ラグジュアリーポロ“パリポロ”は、しっかりとした型崩れしづらい台襟、ボタンが見えない比翼仕立て、ボディと同色の目立たないロゴなど、ドレス要素を巧みに取り入れ、品よく見せるのに最適。一枚でもサマになるうえ、ジャケットとの相性がよいのは言わずもがな。ポロシャツ¥18,700/ラコステ(ラコステお客様センター☎0120-37-0202)

素材と仕立ての技が光る極上の着心地と高級感を演出

 

JOHN SMEDLEY|ジョン スメドレー

 同ブランドを代表する高品質素材としてお馴染み、繊維の宝石とも呼ばれるシーアイランドコットンで編み立てたポロニット。ベーシックなアイテムではあるが、定期的に細かなアップデートを繰り返し、今季の新作は細すぎず太すぎない絶妙なモダンシルエットに。また襟元を立体的に見せる台襟仕様で、素材本来の柔らかな風合いを醸しつつもキチンと感も兼備する、まさにビジネスシーンにうってつけ。ポロシャツ¥38,500/ジョン スメドレー(リーミルズ エージェンシー☎03-5784-1238)

サラッとドライな質感とニュアンスのある表情が◎

 

FALCONERI|ファルコネーリ

 超軽量なマルフィレコットンを使い、軽やかでサラッとした肌触りで爽やかな着心地を長時間キープ。またコットン素材に施した特殊なツイスト加工により、ガーメントダイを施すと不均一でユニークな染色効果が。ただの白ポロではない、生地表面の独特なニュアンスが、こなれた雰囲気を演出してくれる。ポロシャツ¥14,740/ファルコネーリ(ファルコネーリ 銀座店☎03-6264-5063) 肩にかけたジャケット¥121,000/ラルディーニ、チノパンツ¥40,700/ピーティー トリノ、スニーカー¥64,900/コモンプロジェクト(以上シップス 銀座店☎03-3564-5547)

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source : 週刊文春 2024年3月7日号

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