「最終的かつ不可逆的な解決」で一致したはずの日韓合意から3年。またも韓国は“ゴールポスト”を動かした。だがその陰で、嘆きの声を上げている人がいる。90代になる当の慰安婦たちだ。現地徹底取材と日本初公開の裁判資料から見えた慰安婦問題の深層――。(文=赤石晋一郎 「週刊文春」記者)
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私の手元に元慰安婦の女性、沈美子(シンミジャ)が日本人の支援者に宛てた手紙がある。
〈挺対協は慰安婦のために募金をしています。しかしそのお金の全てを挺対協は横取りしている。強盗と同じです。被害者のハルモニ(お婆さん)たちを食い物にしているのです(略)挺対協はお金がどれだけ入っているのか、ハルモニの前で明らかにすべきです〉
「韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協=現・日本軍性奴隷制問題解決の為の正義記憶連帯)」は、慰安婦への支援を目的に掲げる市民団体。毎週水曜に在韓日本大使館前で行われる“水曜デモ”を主催し、時の政権にも絶大な発言力を持ってきた。なぜその挺対協を、元慰安婦が「食い物にしている」と痛烈に批判しているのか。
沈美子は元慰安婦のリーダー的な役割を果たしてきた存在だ。08年に84歳で亡くなったが、かねてから慰安婦問題を取材してきた私は今回、彼女の関係者を訪ね歩き、様々な資料を入手した。そこに記されていたのは、韓国人も知らない慰安婦問題の“不都合な真実”だった――。
首脳会談最大のテーマは慰安婦問題の解決
「俺と萩生田でリャンハン上がりだから大丈夫だよ」
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source : 週刊文春 2019年1月3・10日号