度重なる舌禍と夢の超特急への反対で話題を集め、静岡県政を牛耳ってきた川勝平太知事がついにその座から降りる。その間、得た報酬は約4億円。スター学者から知事へと転身を果たした男の、4期15年の功罪とは――。

 

■リニア反対に豹変、退職金返上の公約返上
■尊敬する人は森喜朗と毛沢東
■早稲田大教授を逆ギレ告発で辞職

 4月8日夕刻。小雨の降る中、静岡県知事・川勝平太氏(75)が黒塗りのセダンを降り、知事公舎に入ってゆく。15年間を過ごし、間もなく引き払われるであろう男の邸宅である。

唐突に辞任を表明

――辞職のことで。

「…………」

 記者の問いかけに無言で目を伏せた。なぜか口元には微笑が浮かんでいた。

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source : 週刊文春 2024年4月18日号