自民党派閥の裏金事件で、離党勧告処分を下された安倍派(清和会)座長の塩谷(りゆう)元文科相(74)。小誌の取材に明かしたのは、岸田文雄首相の想像を超えた自己保身ぶりだった。

当選10回で、文科相や自民党総務会長などの要職を歴任してきた

――座長としての政治的責任は重いのでは?

「多大な政治不信を招いてしまったことは大変申し訳なく、国民にも自民党関係者にもお詫びしたい。私の立場上、政治的、道義的責任は強く感じています」

――安倍晋三元首相の死後、派閥会長代理として22年8月のキックバック(還付金)継続の可否を話した幹部会合にも参加している。

「安倍さんがあのような形で亡くなられ、我が派は言葉にできないほどショックを受けた。派閥をどう維持し、憲法改正など安倍さんの蒔いた政策的な種をいかに守っていくかが喫緊の課題でした。会合ではキックバックが主な問題として話し合われず、不記載の話も出なかったのが実情です」

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source : 週刊文春 2024年5月2日・9日号