われわれは動物を「かわいい」と言って愛玩動物にしたり、乗り物にしたり、食べ物にするなど、好き放題に利用しているが、どの動物も、本気を出したら人間など一瞬で打ち負かすことができる。馬、鹿、犬、ネコ、イタチ、ゴジラ、蚊、ダニ、ウイルスなど、どれ一つとして人間が徒手空拳で勝てるものはない。
それにもかかわらず、人間は動物に命令し、卵や乳を盗み、食べてさえいる。馬や牛などは、人間よりもはるかに頑丈で運動能力もあり、人間を食べていてもよさそうな体格なのに、唯々諾々と人間の言いなりになっている。何を考えて言いなりになっているのだろうか。子どものころのわたしがヒントになるだろう。
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source : 週刊文春 2024年5月16日号