安倍派や岸田派などと異なり、「裏金は無かった」とし、現在も唯一派閥を存続させている麻生派。しかし、それは本当なのか。同派に所属した元閣僚から飛び出したのは、その主張を覆すことになる“重要証言”だった。

「ポスト岸田について一番コントロールしているでしょ。一見、シルクハットかぶってアバウトな雰囲気で、失言もする。だけど、それが逆に庶民的っていうかな。やはり世界は、麻生がいるから日本の政治はバカにできないと見ているよ」

派閥存続に固執する麻生氏

 かつての“親分”、麻生太郎副総裁(83)をこう評するのは、原田義昭元環境相(79)。2012年に同じく福岡県が地盤の麻生氏率いる為公会(当時)に入会し、21年の衆院選で落選するまで行動を共にした。政界引退後は弁護士として活動。旧統一教会問題を巡り、選挙支援の実態を詳細に証言したことでも知られる。

「環境大臣にもならしてくれたんだからね。麻生太郎がね、(ポストを)贈ってくれただけですよ(笑)」(同前)

 陽気に話していた原田氏の声色がやや変わったのは、記者が麻生派の裏金疑惑について尋ねた時だった。

「ノルマを我々も与えられていましたからね。必死の思いで、ようやく間にあったやつを派閥に届けに行ったんだけど……」(同前)

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source : 週刊文春 2024年6月6日号