「立体駐車場に凄い数のアンカーの打ち込み不足があるんです。これでは地震が来た際の強度を何で担保しているのか分からない。もしマンション購入者のお客さんたちがこの事実を知ったら、許すことができるのでしょうか」――。
マンションなどに設置される機械式の「多段式駐車場」の製造・販売で業界2位のニッパツパーキングシステムズ(本社・横浜。以下、NPS)。東証プライム上場のばね大手・日本発条から2000年に独立した100%子会社で、同社の堀江雅之会長は日本発条本体の専務執行役員も兼ねている。これまでに約1万4000件、自動車30万台分の駐車場の販売実績があり、年間売上は約100億円にも上る。
そんな駐車場メーカー大手のNPSに関して、冒頭のように“施工不良の疑い”を告発するのは、同社から駐車場の施工を受注している大阪の下請け会社代表の濵﨑多希生氏だ。
濵﨑氏が語る。
「駐車場の柱を固定する寸切りのねじを『アンカーボルト』(以下、アンカー)といいます。実は、NPSの駐車場にはこのアンカーが設計図通り打ち込まれていないところが多数ある。もちろん強度も大きく変わります。ところが、NPSはこの事実が判った後も、親会社である日本発条を含め一切、対外的に公表していない。もちろんマンションの利用者にも何も説明していません」
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source : 週刊文春 電子版オリジナル