人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
先頃、『通常は死ぬ前に処分したいと思うであろう100のモノ』と、いう本を出して頂いた。
このタイトルを見た人はとうとうあいつも終活を始めたかとお思いになるだろうが、大きく違う。
僕の場合、終活ではなくキープオン“収活”をモットーにしてる。
本書では取り分け困った“いやら収集品”を扱っている。
不適切が騒がれる世の中にあって、いやらしいグッズは最も不要であるが、考え様によっちゃ絶滅危惧種の類いだとも言える。ここはゴムヘビ同様、買って保護、保存することにした。
何十年後に現われるかも知れないニュー柳田國男さん。その時、僕の収活がきっと民俗学のお役に立つと思っている。
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source : 週刊文春 2024年7月4日号