インド・ニューデリーで開かれた国連教育科学文化機関（ユネスコ）世界遺産委員会は、7月27日、新潟県の「佐渡島の金山」の世界文化遺産への登録を決めた。朝鮮半島出身者の強制労働があったと主張する韓国が登録に難色を示していたが、日本が当時の過酷な労働環境を展示施設で説明することで折り合った。

　日韓の協議がギリギリまで続いたのは、日本の主張を覆すためというよりは、韓国に配慮した日本側の展示などの細部調整に時間がかかったためのようだ。

　当初から両政府内には「尹錫悦大統領は筋を通すだろう」（当局者の一人）という声があった。「日韓関係の改善」は尹政権の数少ない政治成果だった上、何よりも「一度決めたら、テコでも動かない」のが尹氏の性格でもあるからだ。

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