世界各地の紛争での人道犯罪を裁く国際刑事裁判所が存亡の危機に立っています。
理由は2つ。ひとつは裁判所の決定を守らない国があること。もうひとつは、アメリカが裁判所に制裁を科す姿勢を見せているため、それが実行されたら裁判所が成り立たなくなるという危機です。
今回ニュースになったのは、国際刑事裁判所から逮捕状が出ているロシアのプーチン大統領が、モンゴルを公式訪問したのに、国際刑事裁判所の決定を守る義務があるモンゴルが、プーチン大統領を逮捕しなかったことです。プーチン大統領は、「国際刑事裁判所の逮捕状など、何の効力も持たない」ということを示そうとして、ロシアに頭が上がらないモンゴルを訪問したのでしょう。
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source : 週刊文春 2024年9月19日号