首都圏を中心に相次いで発生している強盗事件でついに死者が出た。かつて世の中を震えあがらせた“ルフィ事件”に似た闇バイト強盗に、なぜ容疑者らは身を投じたのか。誰もが強盗に狙われる世相、その対策法にも迫る。
「ふざけんじゃないよ、本当に……。こんなことで自分の人生を台無しにしてどうするんだろう」
母親(72)は、両目に涙を浮かべ、非道な強盗犯に震怒した。千葉県市川市の一軒家で共に暮らす娘のA子さん(50)が3人組の男に襲撃されたのは、10月17日午前1時過ぎのことだ。
同日朝、夜勤から帰宅した介護士の母親は、自宅内の惨状に息を飲んだ。1階の出窓ガラスが割られ、家の中が激しく荒らされている。ただちに110番通報し、A子さんにもLINEをしたが、返事はない。午前8時20分、A子さんの職場から母親に連絡が入る。
「出勤していないんですけど、何かありましたか?」
母親が自宅2階の寝室を確認すると、そこにもA子さんの姿はなく、床に不穏な血痕が――。実行犯たちは、A子さんの身柄ごと彼女の軽自動車を強奪し、その車で逃走していたのだ。
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source : 週刊文春 2024年10月31日号