今回の衆院選で人知れず本領を発揮していたのが、小池百合子東京都知事(72)である。

「八王子のため、東京のため、日本のために走り続けてきた萩生田さん。八王子には、東京には、萩生田さんの力が必要なんです」

 10月18日、自民党を非公認となった萩生田光一元政調会長の決起大会では、壇上に設けた巨大なテレビの画面越しに萩生田氏への支援を切々と呼びかけた。

今年7月に3選を果たした

 小池氏は東京都内の自民候補をピンポイントで回った。23日には、岸田文雄前首相の懐刀だった木原誠二選対委員長代理。この日は、長島昭久首相補佐官の地元も訪問。さらに25日には井上信治元万博相の応援にも駆け付けた。

 さらに小池氏は、公明も手厚く支援。15日の公示日には、苦戦が伝えられた公明の石井啓一代表が初出馬した埼玉14区に参戦。20日には、次期代表候補の筆頭格とされる岡本三成氏のもとにも足を運び「必ず勝たせてください」と声を張り上げた。

 だが、小池氏が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」傘下の「ファーストの会」は、今回独自候補の擁立を諦める代わりに、国民民主党を支援したのではなかったか。公明2氏と萩生田、木原両氏の選挙区には、国民の候補も出馬している。

 小池氏は10月11日の記者会見で、衆院選の対応について「ファーストの会がお決めになること」と突き放すように語っている。

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source : 週刊文春 2024年11月7日号