木嶋の周囲では、立件された事件以外にも不審死が起こっていた。名前、身の上、学歴、職業、全てを偽り、40歳近く歳上の男を手玉にとり、巧みに金を吸い上げた。
木嶋にかけられた殺人容疑は3件だった。
だが、他にも木嶋の関与が強く疑われた“死”がある。
木嶋のパトロン的存在であった藤田義郎(仮名、当時70歳)の不審死だ。
2007年8月31日、藤田は自宅代わりとしていた店舗で死んでいるのを発見されたが、心臓発作による突然死として処理された。
その死に疑問符がつけられるのは、2009年に木嶋が逮捕されてからのことだ。検察は立件を試みたが、検死もされず荼毘に付されたため、証拠が固められず断念したのだった。
藤田と木嶋は、2001年頃にインターネットを通じて出会ったという。
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source : 週刊文春 2024年11月7日号