筑波大の国際政治学者である東野篤子教授をX上で誹謗中傷したとして先月29日、水戸地検が茨城県警の現役幹部を侮辱罪で略式起訴し、30万円の罰金刑が下っていたことがわかった。
記者が解説する。
「本来、犯罪を抑止し取り締まる側の警察官が、匿名で研究者を中傷していた事件です。起訴されたのは40代のA警部。略式手続きなので罪を認めていると見られ、同日、刑が確定しています。侮辱罪の罰金刑としては、30万円は最も重い部類です」
ウクライナ侵攻をめぐり“陰謀論”を展開
『週刊文春』2024年6月27日号では、〈茨城県警幹部が筑波大・東野篤子教授への侮辱罪で家宅捜索されていた!〉として事件を詳報している。
「2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻以降、SNSでは情報発信が盛んになり、中には根拠のない陰謀論も多くみられるようになった。こうした背景から研究者に対する攻撃的な投稿が増えており、特に東野教授をはじめとする女性の研究者は、容姿をあげつらうなど侵攻とは無関係な誹謗中傷の標的となっていた」(同前)
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source : 週刊文春 電子版オリジナル