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連載NHK大河ドラマ「真田丸」の舞台 真田氏ゆかりの地をめぐる

山下 久猛
2016/11/11

第17回【旧萱野家/九度山・真田ミュージアム】真田の歴史に浸れる館

『真田三代』 (火坂雅志 著)

genre : エンタメ, 読書

【旧萱野家】信繁が贈った茶釜の写真が残されている九度山町指定有形文化財

主屋・門・倉(土蔵)の3棟が九度山町の有形文化財として指定されている旧萱野家

 連載第14回真田宝物資料館で信繁が九度山を脱出する直前、お世話になった村人に贈った品々を紹介したが、現存していない物もある。それが泉屋に贈った愛用の茶釜で、関連文書と写真が旧萱野(かやの)家に展示されている。

昭和時代に五代目萱野正之助が信繁尊像と茶の湯釜を真田庵に寄贈したという請書。萱野家先祖である泉屋一族は真田父子と親しき支援関係にあったようで、これらの遺品についても「紀伊続風土記」に記録されている
左/写真のみ残されている信繁愛用の「松竹梅の釜」。右/丁寧に解説していただいた萱野家七代目・萱野正巳氏
萱野家七代目・萱野正巳氏(右)と仙台真田家十四代目・真田徹氏の2ショット写真も展示されている

 旧萱野家は元不動院と呼ばれる高野山真言宗の寺で、元禄16年(1703)、遍照寺祐尊によって建立された。冬季には高野山眞蔵院の避寒所として住職が高野山から下山し、この萱野家に居住し仏に仕えたと言われている。四代眞盛の時、高野山眞蔵院の住職を兼ねたので、以後、同院の里坊になったと推測される。1996年、江戸中期の避寒所としての寺院建築様式を残す建造物として、萱野家主屋・門・倉(土蔵)の3棟が九度山町の有形文化財に指定された。その後は民家(萱野家)として現存していたが、2009年、文化財の保存・保護のため九度山町に譲渡され、2010年1月27日より一般公開されている。

旧萱野家(大石順教尼の記念館)
所在地:和歌山県伊都郡九度山町九度山1327(遍照寺の向かい)
電話番号:0736-54-2411
交通アクセス:南海電気鉄道高野線「九度山駅」から徒歩7分程度
入館料:無料
開館時間:10:00~16:30
休館日:月曜日(ただし、祝日の場合は翌平日)

取材協力/岩倉哲夫氏、萱野正巳氏、九度山町産業振興課真田丸推進室

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