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新iPhone SE かつてのお手頃サイズじゃない……それでも「評価できる!」凄いポイントとは

新iPhone SE かつてのお手頃サイズじゃない……それでも「評価できる!」凄いポイントとは

2020/05/08
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マスク全盛のこのご時世、指紋認証はむしろ有利!?

 最後になりましたが、本製品のもうひとつのポイントは指紋認証(Touch ID)に対応していることです。iPhone Xで初めて採用された顔認証(Face ID)は、慣れれば確かに便利に使えるものの、コツを掴むまでに時間がかかる上、必ずしもスピーディな操作ができるとはいえません。

 それに加えて、現在は新型コロナウイルスに関連して、顔にマスクをしていると、Face IDはうまく動作しないという問題を抱えています。iOSの最新バージョンでは、マスクを検知するとFace IDの画面をスキップしてすぐにパスワード入力に移れるようになりましたが、パスワード入力の手間がかかることに変わりはありません。

 そうした意味からも、ホームボタンを備え、指1本でロックを解除できる本製品は、仕様そのものは先祖返りしていても、現行のトレンドにぴったりマッチしています。極端な話、マスクが必須でなくなるまでは、顔認証にしか対応しないスマホにはお引き取りいただき、指紋認証対応のスマホを使ったほうが、明らかに効率的です(もっとも現在の主流は、顔認証と指紋認証の両方に対応するモデルなのですが)。

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指紋認証(Touch ID)を兼ねたホームボタンを搭載。マスクをしていてもロック解除ができるのはやはり便利です

 これから年内、もしかすると来年半ばまで、台風の目であり続けることが確実なこのiPhone SE、初代iPhone SEの純粋な後継でなかったのは残念な限りですが、その初代iPhone SEをはじめiPhone 8や7、6s、6などをいまも使い続けている人にとっては、機種変更先の最有力候補といえるでしょう。また価格を理由にこれまでAndroidを使っていたユーザにとっても、魅力的なのは間違いありません。

 一方、iPhone X以降の、Face ID仕様のiPhoneを使っているユーザにとっては、高速なCPUや指紋認証などのメリットはあっても、画面サイズが狭くなるだけに、乗り換えはためらわれるところです。とはいえやむを得ない機種変更、具体的には破損や紛失によって代替機を用意しなくてはいけなくなった場合などは、懐事情に優しい本製品は、有力な候補となるのではないでしょうか。

現行モデルでは最大サイズとなる6.5インチのiPhone 11 Pro Max(右)との比較
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