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「100人に1人の才能のなさと言われて」“街ディスり”の納言・薄幸が「やさぐれ」に辿り着くまで

「100人に1人の才能のなさと言われて」“街ディスり”の納言・薄幸が「やさぐれ」に辿り着くまで

納言・薄幸さんインタビュー#1

2020/12/06

genre : エンタメ, 芸能

note

――自分の素の部分を出したことで、「やさぐれ」キャラができあがったんですね。

 そうですね。女コンビの時はツッコミだったんですけど、あの頃からメチャメチャ口悪かったんで、そこまで変わってはない気もします。

薄幸の中にある「千葉っぽさ」

――幸さんはYouTubeでもよくお酒飲んでますが、酔っ払ってもどことなく品があるというか、あまり見ていて嫌な気持ちにならないのがすごいなと。

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 それはまだ抑えてるからだと思います(笑)。プライベートは汚いですよ。ほんとに。

 

――カメラが回っているのが歯止めになってる。

 回ってるから……というか、仕事ってある程度のところで止めるじゃないですか。プライベートだったらもっと汚い。ベロッベロになりますし。記憶なくしますね。

――私は神奈川県の川崎出身で、自分の書くものにどこか「川崎っぽさ」を感じて少し嫌な気分になったりするんですけど(笑)。幸さんは千葉県の柏出身ですよね。ネタやキャラの中に「柏っぽさ」「千葉っぽさ」はあると感じますか?

 柏も汚いは汚いんですけどね、結構都会なんです。あと柏より松戸のほうが治安悪いですから(笑)。

 そうだなぁ、でも、友達はみんなタバコ吸ってましたし、今、同級生は27~28ですがずっと変わってない感じなんですよね。飲み方とかも正直汚いし。まだ一気(飲み)とかするし。ノリが若いというか、ヤンキーっぽい感じはずっとある。

 

――飲むと中学時代の話ばっかりするみたいな。

 そうです、そうです。ずっと地元のツレとまだ付き合ってるみたいな。全然東京に出てきてない子たちばっかりなんで。千葉の人って地元大切にしますよね。それあるのかな……私の中にも。

――でも、そこで幸さんは東京に出ようと思ったわけですよね。

 お笑いを始めたのが17で、18になる前から一人暮らしをしてて、年上の人とばっかり仲良かったんですよ。だから地元の友だちみたいに若い時からはっちゃけてというのはなかったかもしれない。

――落ち着いていた。

 そうです、そうです。おじさんの「ビール2杯目は飲めない」みたいな話を20歳の時からずっと聞いてました(笑)。落ち着いちゃったんでしょうね。イェーイみたいなのは18の時点でなかったかもしれない。