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《深田恭子さんが活動休止》「適応障害」は身近な病気? 自粛生活で注意すべき“6つのポイント”

2021/06/02
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“自粛の副作用”を和らげるために

 このように、政府や自治体が求める自粛要請には、メンタル面に悪影響を及ぼす負の側面も大きいのです。ですから、コロナ禍においてメンタル面の健康を保つためにも、下記のことを心がける必要があるでしょう。

1.コロナに関して不安になるような情報ばかりでなく、感染者(陽性者)、重症者、死亡者の減少など、ポジティブな情報にも目を向けること。もしテレビを見て不安になるようなら、スイッチを消すか音楽番組やドラマなど、他の番組を見るようにする。

 

2.落ち込んだ時には一人で悩まないで親しい人に連絡をとり、不安な気持ちを聞いてもらうようにする。

 

3.週に3、4回、1日合計で1時間は汗ばむ程度の運動をする(または8000歩歩く)よう心掛ける。コロナ感染が心配な人は、人気の少ない公園や河川敷などを散歩すれば、感染リスクは高くない(なお、暑くなってくると熱中症のリスクが上がるので、苦しい場合にはマスクは外しましょう)。

 

4.仕事や収入が減ったり借金で苦しい人は一人で悩まず、早めに行政窓口や弁護士、支援団体などに相談に行き、支援を求める。

 

5.リモートワークで家にいる時間が増えた人は意識して外出する機会を増やすなど、家族とのフラストレーションを溜めないように心がける。もしDVや虐待の被害を受けている場合には、行政窓口や支援団体に早めに相談する。

 

6.家飲みするにしても、たとえばビール1缶、チューハイ2缶に留める、眠る1時間前までに飲酒をやめる、休肝日を必ずつくるなど制限を設けて飲み過ぎないように注意する。昼間もアルコールを飲むようになった、二日酔いなのに飲まずにいられない、お酒で家族や他人に迷惑をかけているといった人はアルコール依存症の可能性が高いので、早めに専門医療機関に相談する。

参考:アルコール依存症WHO(世界保健機関)チェックシート

 過度な自粛は身体面だけでなく精神面にも副作用をもたらします。国民のメンタルヘルスを保つために、本来は政府や自治体などがもっと強く、こうした対策について周知させるべきですが、ほとんど伝わってきません。みなさんもコロナだけでなく心身の健康にも目を向けて、このコロナ禍を無事に乗り越えていただきたいと願います。

《深田恭子さんが活動休止》「適応障害」は身近な病気? 自粛生活で注意すべき“6つのポイント”

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