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《五輪7位入賞》日本長距離界の“救世主”三浦龍司は「箱根駅伝を走るべきなのか」問題

2021/08/06
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中距離からハーフマラソンまで、マルチな活躍を見せる三浦

 3000m障害の日本記録保持者でありながら、ハーフマラソンでU-20(20歳未満)日本最高記録、5000mでもU-20日本歴代2位の記録をもち、クロスカントリー走でも日本一に輝くなど、マルチな活躍を見せているのが三浦という選手でもある。

 今年1月の箱根駅伝はケガ明けだったこともあり、1区を走って10位という結果だったが、その能力の高さゆえにトラックも箱根駅伝も両立できると言える。今季の順大は、出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝と学生三大駅伝の出場権利を持っており、当然、三浦にはエースとしての活躍が期待される。

ケガ明けの影響もあり、今年の箱根は1区を走って区間10位だった三浦 ©時事通信社

 ただ、三浦が戦う舞台は日本国内にとどまらず、もはや世界に移ったと言っていい。

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「これで終わらせちゃダメだし、絶対にこれが到達点ではない。今までは日本で勝てるような対策だったのが、世界仕様のイメージを持たなきゃいけないのかなと思いましたね。その責任を感じながら取り組もうと思っています」

闘うフィールドは日本から世界へ

 長門監督も、東京五輪を経て、三浦という類稀な選手を預かる責任感をより強くしたようだ。

3年後のパリ五輪ではメダル獲得の期待もかかる ©JMPA

 来年はオレゴン世界選手権もあるが、おそらくは、世界最高峰のダイヤモンドリーグなど海外の大会に出場する機会も増えてくるだろう。

 まだまだ天井知らずの19歳だ。

 駅伝とトラックとを天秤にかける必要などなく、その全てが血肉となるのではないだろうか。

《五輪7位入賞》日本長距離界の“救世主”三浦龍司は「箱根駅伝を走るべきなのか」問題

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