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無印とPro、買うならどっち?「iPhone 13」と「iPhone 13 Pro」、実際に使って確かめた“違いと選び方”

2021/10/15
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iPhone 13のメリットは重量、そして価格

 では逆に、iPhone 13が、iPhone 13 Proよりも優っている点は何でしょうか。

 最大の違いはなんといっても重量です。この両製品、まったく同じボディサイズ、同じ画面サイズでありながら、じつに30gもの重量差があります(iPhone 13が公称173g、iPhone 13 Proが公称203g)。スマートフォンにおける30gの重量差というのは、保護ケースがある状態とない状態の違いに匹敵しますので、かなりの差があることが分かります。

 最近のiPhoneはあまり軽さにこだわっておらず、なかでも大画面モデルのiPhone 13 Pro Maxは、250gの大台も間近だったりと(公称238g)、途方もない重さに達しつつあります。長時間手に持ってページをめくる電子書籍用途や、電車の中で吊り革を握りながら片手で操作する機会が多い場合は、iPhone 13を選んだほうが快適でしょう。

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左がiPhone 13、右がiPhone 13 Pro。この重量差はおもにカメラの違いとみられますが、6.1型で200gオーバーというのはやや躊躇するところがあります

 あとはやはり価格です。同じ128GBで、iPhone 13 Proは122,800円(税込)なのに対し、iPhone 13は98,800円(税込)と、24,000円の差があります。この価格差はその上の容量、256GBモデルと512GBモデルでも同様です。「カメラ」「バッテリーの持ち」というプラス要因から、「重さ」というマイナス要因を差し引いて、24,000円を上乗せする価値があるかどうかは、ユーザ次第、使い方次第でしょう。

 もし、家族や友人もiPhoneを持っていてプラットフォームを揃えたいというのがiPhoneにこだわる主な理由で、いままさに買い替えを考えているならば、新製品であり、かつiPhone 13 Proより24,000円安価なiPhone 13は、いまも一部で販売されているiPhone 11や12と比べ、間違いなくベターな選択肢でしょう。併せて検討すべきなのは、小型版のiPhone 13 mini(公称140g)くらいのはずです。

 一方そうではなく、最先端のカメラ機能を楽しみたいとか、長らく使い続けるために現時点での「全部入り」がほしいのであれば、選択肢はiPhone 13 Proに絞られます。仮にiPhone 13を買って機能不足を感じても、そこから24,000円を投じれば交換できるわけではないからです。その上で大画面が必要であれば、iPhone 13 Pro Maxという選択肢もあります。

 ちなみに従来のiPhone 12 Proでは、大画面モデルのiPhone 12 Pro Maxのほうがカメラ機能の一部が優っていましたが、今回のiPhone 13 Proでは、Pro Maxとの機能差はなく、純粋な画面サイズの相違だけになっています。つまりそれだけiPhone 13 Proがパワーアップし、価値が上がっていると言えます。こうした点も踏まえながら、最適な1台を探すとよさそうです。

左から、iPhone 13 mini、iPhone 13、iPhone 13 Pro、iPhone 13 Pro Max。従来のiPhone 12シリーズと同じラインナップですが、画面上の黒いノッチの幅が狭くなっています
背面。無印モデル(左2つ)と、Proモデル(右2つ)では、カメラの仕様が大きく異なっていることが分かります

写真:山口真弘

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