文春オンライン

初期費用が“100万円”なのに平均的なオーナー年収は“1600万円”…「ワークマン」フランチャイズ経営者の懐事情を解き明かす

『ホワイトフランチャイズ ワークマンのノルマ・残業なしでも年収1000万円以上稼がせる仕組み』より #2

2022/01/12
note

9日間で店長になれるサポート体制

 店長になる前には必ず研修を受けてもらう。

 まずは本部で3日間の座学を受講して、基礎的な部分を学ぶことから始める。そのうえで6日間の店舗研修を行う。短い期間ではあるが、教育部のトレーナーがつくのでおよそのノウハウは身につけられる。

 どの店舗で研修を行うかはケースバイケースになる。たとえば、父親がやっていた店を継ぐかたちで店長になるのが決まっているなら、あえて別の店舗で研修を行うようにするのが通例だ。

ADVERTISEMENT

 一方、直営店として運営している店舗の店長になることが決まっているなら(店長が替わる際には一時的に直営店にしている場合もある)、実際に店長になるその店で研修を行うケースも多い。パートさんたちと顔をつなぐなど、店を引き継ぐ際の戸惑いを小さくできるからだ(パートさんの雇用を継続するかは自分の意思と相手の意思で決めることになる)。

 研修が終わって店長になれば“その瞬間からすべてを自分ひとりでやっていかなければならないのか”という不安を持つ人もいるかもしれない。その点で心配しすぎる必要はない。最初のうちはSVがなるべく店を訪れるようにするなど、本部でも、できるだけのフォローをしていく。

収入は売上げの約1割

 なによりも気になるのは収入と支出に関する点だろう。

 わかりやすい目安でいえば、売上げの1割程度がオーナーの収入となる。

 平均の年間売上げである1億6000万円であればおよそ1600万円の年収になるということだ。

 経費や店舗スタッフへの賃金を差し引いたあとの収入と考えてもらっていい。

 ただし、人件費にどれくらい出すかといった部分などでは差が出てくるので、1割程度が収入というのはあくまでおよその目安に過ぎない。

 説明的な解説にならざるを得ないが、内訳についても簡単に記しておきたい。