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その充電のやり方、間違いかも?iPhone「急速充電」の知っておきたい“5つの基礎知識”

2022/01/14
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(4)急速充電がオンになっているかはiPhone側で判別できない

 Androidスマホの場合、急速充電が行われていると「急速充電中」と画面に表示されるのですぐに分かりますが、iPhoneは充電が行われているか否かをアイコンで表示するだけで、実際にどれぐらいの電力が供給されているかを知る術はありません。

 市販の電力チェッカーを使えば、実際にどれだけの電力(W)が供給されているかが分かりますので、何らかの不具合で急速充電がオンにならず通常速度で充電されてしまっている場合も見分けられます。最近はこうした供給電力をリアルタイムに表示するウィンドウを備えたケーブルもあり、ひとつ持っておくと重宝します。

最近はチェッカー機能を内蔵したケーブルも販売されています。供給されている電力(W)をリアルタイムに表示してくれるので便利です。写真はMcdodoの製品

(5)急速充電のスピードは一定ではない

 Appleのサイトでは、USB PDによる急速充電について「30分でiPhoneのバッテリーを最大50%まで回復させられる」と書かれています。同様のフレーズはUSB PD充電器のパッケージなどにも見られますが、ではその2倍、60分かければ満タンになるまで回復するかというと、そんなことはありません。

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 というのも多くのデジタルデバイスは、残量が少ない時ほど充電スピードは高速に、残量が100%に近づくにつれ緩やかになる仕様になっており、iPhoneも例外ではないためです。もし外出前にバッテリーが空になったiPhoneの充電をあわてて行うとして、100%になるまで待っていると多大な時間もかかりますし、バッテリー自体の劣化を防ぐ観点からもおすすめできません。70~80%まで充電できたところで打ち切るのが、もっとも効率的と言えます。

Appleサイトでの解説。18Wの充電器を使った時に、約30分でバッテリーを最大50%まで高速充電できるとされていますが、100%に近づくにつれ速度は低下します。またiPhoneは最適化機能によっても傾向が逐一変化します
その充電のやり方、間違いかも?iPhone「急速充電」の知っておきたい“5つの基礎知識”

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