文春オンライン

「胸強調広告」「性を売り物にしている」と批判され…ネットでよく見る“フリー素材モデル”が明かした誹謗中傷のトラウマ

フリー素材モデル・茜さやさんインタビュー #1

2022/11/23
note

「胸強調広告」と言われてSNSが炎上

――ただ、過去にはご自身のフリー素材画像がSNSで炎上したこともあるそうですね。

 転職支援サイトの広告に使用された写真が「胸強調広告」と言われて……。「こんな広告を使っている企業の転職サイトは使いたくない」という批判的な意見が多数寄せられたんです。

 あの写真は2016年に撮影されたものだったのに、炎上したのは4年後の2020年。正直、「なんで今になって炎上するんだろう」と落ち込みました。

ADVERTISEMENT

「胸強調広告」と批判されたフリー素材画像

――ご自身のSNSにも批判が集まったそうですが、どのような内容だったのでしょうか。

 「今は手術で胸を小さくすることだってできる。なのにそうしないのは、性を売り物にしているってことでしょ」と言われました。

 当時は「じゃあ、胸が大きい人は広告に出てはいけないの?」という気持ちが溢れてしまって。どうしても自分の考えをわかってもらいたいから、批判してきた人達にリプライをして議論していましたね。でも、まったく話が通じませんでした……。

――批判は今もあるのですか。

 今もありますよ。多分、これからもずっと言われ続けると思います。本当はもっと抗議して、理解してもらいたいけど、 たぶん伝わらないと思うので。大人しくしておこうと思って、批判されてもあまり反応しないようにしています。

小学校の頃から醜形恐怖症だった

――ご自身は醜形恐怖症(実際には存在しない外見上の欠点や、ささいな外見上の欠点にとらわれること)だと告白されていますが、それはいつからですか?

 小学校の頃からです。他の人からするとなんともない容姿の一部が、自分にとってはすごく醜く見えてしまう症状があります。

 小学生のときは自分の顔が大きく見えてしまっていて、顔まわりに沿って生えている後れ毛、「触覚」と呼ばれるものがないと、人前に出れなかった。あとは肌が白いのも嫌で、すこしでも血色を良くするために、口とかほっぺをつねってから教室に入っていました。

――大人になってからもその症状は続いたのでしょうか。

 続きましたね。芸能のお仕事を始めてから、容姿を批判されることが増えたので、一時期は悪化しちゃって……。今はだいぶ落ち着きましたけど、照明の真下とかはまだ怖くて座れない。顔に影ができるのも怖い。

関連記事