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宜野湾キャンプで感じた、DeNAがドラフトで成功する理由

文春野球コラム オープン戦2018

2018/03/02
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チームを強くした“横の連携”

 欠端チーフスカウトが言うとおり、ドラフトでの指名・補強が成功か否かを決めるのは、選手自身がプロ入り後にいかに力を発揮できるか、そして進化できるかにかかっている。その鍵を握っているのは、コンディショニング部門のトレーナーや各コーチとの連携がうまく機能しているかだといえるだろう。

「4、5年前からですが、入団発表を終えた選手たちに、入寮までにするべきことのリストやトレーニングメニューを渡しているんです。それはかなり厳しい内容ですよ。でも『これをやってこないとキャンプでついていけないぞ』って脅しています(笑)。そのせいか、みんなきちんと仕上げてきています」とコンディショニング部門を統括している塚原賢治コンディショニンググループリーダー。新人合同自主トレの初日は、山登りなどを行っていた以前とは違い、徹底した体力チェックを行っているという。

 DeNAベイスターズは、従来は別々だったトレーニングコーチとトレーナーを、『コンディショニンググループ』として統合し、スタッフの人数も大幅に増員した。これによって、よりきめ細かく選手のコンディションを把握できるようになり、それぞれの選手にあった指導ができるばかりでなく、ちょっとした異変にも気づくことができるようになり、故障を未然に防ぐことにもつながっているのだという。

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 各スカウトが全国各地を回って発掘した選手をドラフトで獲得し、コンディショニングスタッフと各コーチがしっかりと育成し、その選手たちが力をフルに発揮できるラミレス監督の適材適所の起用法がピタリとはまる。まさに横の連携がしっかりと機能しているからこそ、毎年複数のルーキーが一軍で活躍しているのであり、チームの成績にも反映されているのだ。

 ドラフトで獲得した選手が育ちチームの主軸となり、その選手たちの成長とともにチームも強くなっていく。今のDeNAベイスターズは、まさにそんな理想のチーム作りの道を突き進んでいることを実感した3年ぶりの宜野湾キャンプだった。

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