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文春野球コラム

10年前、ロッテ・荻野貴司の復帰試合で号泣していた“荻野ガール”が綴る、今も変わらぬ荻野愛

文春野球コラム ペナントレース2023

2023/08/13
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 ロッテファンの皆さま、10年前の“荻野ガール”を覚えていますでしょうか。2013年5月8日、荻野貴司選手がけがから復帰した日のスタメン発表、そして復帰後初安打でめちゃくちゃ泣いていた女の子のことです。自分でこの呼び方をするのはかなり恥ずかしいのですが、私があの“荻野ガール”です。

 あらためまして、日刊スポーツで競馬担当をしております下村琴葉です。社会人2年目の23歳。普段は滋賀県にある栗東トレーニングセンターで競走馬の取材をし、週末はレースの予想をしています。日刊スポーツでは「ことは」という名前で予想しているので、ぜひご覧くださいね。

今春の石垣島キャンプにて ©下村琴葉

足の速さに心奪われ、一気に虜に

 宣伝はともかく、ざっくりと私の経歴を。中学1年の時に友人の影響でプロ野球にのめり込み、気づいたらロッテファンになっていました。そして、たまたま見ていた試合で荻野貴司選手の足の速さに心奪われ、一気に虜に。ちょっと地味ですが、2012年7月18日、サヨナラ勝ちの試合が今でも印象に残っています。福浦選手(現一軍ヘッドコーチ兼打撃コーチ)の犠飛で、三塁ランナーだった荻野選手が還ってくるのですが、足が速い、速い。今見ると、力強い足さばきと、ベースを蹴ってからのスピードの乗りがとんでもないですね。あの地面をかき込むようなフォームがたまらなく好きです。

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 背番号4、そして0。その背中を追いかけて、スポーツ新聞の世界に入りました。今は、競走馬のムチムチのお尻を追いかけ回している毎日であります。よく、野球が好きと言うと「競馬担当で大丈夫?」と心配されるのですが、もちろん競馬も大好きなので問題なし。また奇遇なことに、足が速いのは荻野選手も馬も、どちらも同じでありますからね。

 さてさて、こちらをご覧になっている方の中には、競馬をあまり知らないという方も多いでしょう。でも、競馬界のレジェンド・武豊騎手ならご存じなのではないでしょうか。1987年に騎手デビューし、歴代断トツの通算4440勝をマーク。2位が2922勝ですから、数字にその偉大さが表れています。(勝利数はいずれも8月11日現在)

 これまでオグリキャップ、メジロマックイーン、ディープインパクト、キタサンブラックなど、数えたらキリがありませんが、皆さんも一度は耳にしたことがある名馬の手綱を取ってきました。昨年は、競馬の祭典と言われる「日本ダービー」をドウデュースという馬で勝ったことが記憶に新しいですね。現在54歳となっても、まだまだ高みを目指す、まさに競馬界の“生ける伝説”です。前置きが長くなりましたが、そのレジェンドと、あるロッテ選手に意外なつながりがあったのです……。

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