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「食べて寝るだけの生活をしていた…」‟107年ぶり甲子園優勝”慶応・新主将が‟コロナで5キロ大増量”した理由《宇都宮の恩師の告白》

「食べて寝るだけの生活をしていた…」‟107年ぶり甲子園優勝”慶応・新主将が‟コロナで5キロ大増量”した理由《宇都宮の恩師の告白》

source : 週刊文春Webオリジナル

genre : エンタメ, スポーツ, 教育

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 入江代表は中学2年の時、加藤が起こしたある出来事が忘れられないという。

「加藤に『長打力を伸ばすにはどうしたらいいですか』と聞かれたんです。その少し前に私はゴルフ番組を見ていてね、ゴルフは体重の増加が飛距離の増加になると言っていました。そこで『体重を増やすことかな』と何気なく言ったんです。そんな話をしてコロナが広がってしまって1カ月練習ができなくなりました。そして練習再開の時に姿を現した加藤は5キロも体重を増やしてきたんです。『食べて寝るだけの生活をしていた』そうで、驚きましたね」

©文藝春秋

2人に期待するのは「まずは進級」

 ‟野球のことしか考えていない文字通りの野球小僧“だったという小宅と加藤。入江代表は今夏の甲子園優勝と中3の時の全国制覇を重ねて観ていたという。

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「うちの2021年の全国大会も、あれよあれよという間に勝ち進んでいってね。まさに慶応の優勝と同じです。あの子たちが悔しい思いもしながら、困難を乗り越えてこられたのはチームメイトのおかげです。今回も良い先輩や仲間に恵まれましたね。そんな星の下に生まれているんですかね」

 そんな2人に今後、何を期待するか尋ねた。

「まずは進級です。あの慶応ですから、親御さんも心配しています。決勝で先発していた鈴木佳門も硬式球になれるため、中学3年の夏以降、うちの練習に参加していました。中学1位の成績だった鈴木と違って小宅と加藤はギリギリで必死に勉強して進学したんです。

 偉業を成し遂げ、全国区の有名人となってしまいましたが、これからも目の前の壁をひとつひとつ越えて欲しい。高校で燃え尽きてしまう子もいれば、ちやほやされておかしな方向に行く子もいます。でもあの子たちはそんな風にならないと信じています」

©文藝春秋

 小宅の名前をインターネットで検索すると、予測変換に“彼女”というワードが表示される。そのことを影山監督に記者が話すと――。

「こうなった以上、うかつなことは話せませんよ。文春さん、変なこと書かないでくださいよ(笑)」

 恩師にも愛され続ける宇都宮コンビ。夏の甲子園連覇という偉業への挑戦の日々が始まった。

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