「小宅は甲子園優勝後にチームに顔を出してくれましてね。集まった保護者からキャーキャー言われながらサインを書いていましたよ。監督に言われたように、それっぽく名前を書いてね。はじめてのサインだったのかな」(県央宇都宮ボーイズの入江孝夫代表)

 今夏の甲子園の主役となった慶応(神奈川)。107年ぶりの優勝という偉業を成し遂げた野球部は、長髪OK、短時間練習など従来の高校野球の概念を覆して全国の頂点に立った。決勝で先頭打者ホームランを放った“美白王子”こと丸田湊斗、清原和博の次男…と粒ぞろいの部員にも注目が集まった。そんな慶応は、2年生中心の新体制をスタートさせる。注目を集めるのは、ともに宇都宮市出身で、2年生エースの小宅雅己と新主将に指名され甲子園では4番も務めた加藤右悟だ。

慶応・2年生エースの小宅雅己 ©️時事通信社
慶応・新主将の加藤右悟 ©️時事通信社

全国制覇から2日後、慶応は「新主将は加藤」と発表

「全国制覇から2日後の8月25日に慶応は報道陣に加藤が新主将になったことを発表しました。2、3年生の投票で決まったのですが、『彼以外に適任はいない』とぶっちぎりの票数を集めたそうです。加藤は今大会では外野手でしたが、中学時代に務めた捕手として再び甲子園を目指します。

ADVERTISEMENT

 エース小宅とは県央宇都宮ボーイズでもバッテリーを組んでおり、中学3年生の春の全国大会で優勝しています。2度の全国制覇を知る2人が次期慶応の主軸となることは間違いないでしょう」(スポーツ紙記者)

優勝を喜ぶ慶応ナイン ©️時事通信社

 8月27日、小宅の姿は地元、宇都宮にあった。県央宇都宮ボーイズの練習場に甲子園優勝の報告を兼ねて凱旋していたのだ。同チームの入江孝夫代表(77)が「週刊文春」の取材に答えた。